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『セデック・バレ』(11年・台湾) [映画(13年~)]

「何が俺達の狩場だ。全部日本人のものじゃないか!」

http://www.u-picc.com/seediqbale/
第一部・太陽旗144分、 第二部・虹の橋132分 計276分

『予告編』

『霧社事件』

『海角七号/君想う、国境の南』の監督ウェイ・ダーション最新作。

台湾原住民族(中華系ではなくポリネシア系)は山岳地帯で狩猟を主に生活していた。狩場を巡って部族間同士の抗争は出草(首を刈る)で成人男性の通過儀礼とし、首を集めて飾ることで強い戦士の誇りとしてあがめられていた。
1895年、日清戦争後の台湾領地化が決定後は霧社(現、南投県仁愛郷)と名称を決め、開拓と日本人の流入が始まる。狩場を異民族に侵略された霧社の部族らは日本軍と抗戦するが近代兵器の前に次々と倒れ、敵対する部族の日本側へ帰順するなどして勢力が弱まる。セデック族マヘボ社の族長モーナ・ルダオは最後まで抵抗していたが最終的に帰順することになる。

そして1930年、文化的価値観を否定され続けた霧社族の怒りが爆発。霧社事件へと繋がる。

『第一部・太陽旗』が事件勃発までを。『第二部・虹の橋』が事件終息までを描く。


台湾旅行前に事件の概要は調べていたので映画公開を知った時はぜひとも観なくてはと思っていた。
日本統治時代の歴史的事件でこの事件後、当時の台湾総督府は統治政策を修正していく。文化と価値観を否定された霧社族の抵抗を描く4時間36分の熱い映画。
冒頭から霧社各部族内の抗争で首を落とすシーンがリアルでグロテスク。リアル指向なのは作中全編で原住民の生活習慣や価値観など描写、美術などこまかな演出が光る。アクションも豊富で通して飽きない。

出草が成人男性の通過儀礼でそれが戦士となる証とし、敵対する部族間では出草が後を絶えず、それが霧社族の暮らしであった。中華系の住民は霧社の各部族間で物々交換で交易を行っていたが霧社の社会まで進出することはなかった。そこに日本人の進出と統治政策で文明が入り込み、伝統文化は廃れていってしまう。そこに人種差別が加わり、事件へとなる流れが細かく、第一部の作り込みは素晴らしい。

第二部になるとアクションばかりが目に付くようになったが、ここだけ少々長い印象を受けた。

ただ二部構成のこの映画、差別とナショナリズム、風習や価値観など多くの要素が含まれている超大作なのは間違いない。タラタラと長い訳ではなく、登場人物も多く脚本の細かさが現れていると思う。妥協が許されない歴史的事件であり、反骨精神のエネルギーに満ちていると思う。とにかく熱い映画。いっぺんにみると疲れるので私は2日に分けてみました。

実際の事件について調べると閲覧注意な写真が出てくると思うので注意して下さい。
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